Porsche996GT3の感想

Porsche911(996)GT3に乗った感想です。
ペイントデザインは、先日鈴鹿のフォトでも貼ったことがありましたが、「ギャラクシーエンジェル」からヴァニラさんです。

996は、1997年から発売されたPorsche911シリーズの5代目にあたるクルマです。
Porsche911の基本的なボディやリアエンジン構造などは維持したままですが、4代目993までは空冷だったエンジンを水冷化するなどさまざまな面で一新が図られたモデルです。外見上は涙目になっているヘッドライトが見分ける特徴です。
Forza3に収録されているPorsche911(996)GT3は、そのなかでも最後期の2004年に発売された、NA・RRのスポーツモデルとなります。
996の収録車は、このGT3と、完全なレースカーのGT1、RSRなど4車種ですが。いわゆるプロダクションカーとしてはGT3の1車種となっています。


Forza3内でこのPorsche996GT3に乗ってみてまず気づくのは、足回りがシャッキリしているということです。
ナナサンカレラこと初代901のCarreraRSしかり、930型のTurboしかり、993型もですが、Porsche911シリーズを時代を追って乗っていくと感じられるのは、やはりRRレイアウトのネガティブな面として直進性が不安定というかどうも足元がフワつく感じがして落ち着かないという点があります。
これは時代とともに改善されてきて993ではかなりまともになってはいたのですが、996ではなおよくなったという感がします。あるいは空力の改善で標準エアロでそこそこのダウンフォースが得られているのかもしれません。
また、この車種はForza2にも収録されていてForza2でも乗ったことはあるのですが、Forza2では後輪の加速減速に伴うグリップ変化が急すぎてコントロールしきれず、私の腕では乗りこなすことが困難でしばしばスピンを起こしていたものでした。そのため大いなる苦手車種として記憶されていたのですが。Forza3になって、タイヤが粘るようになったからかその苦手感はなくなっています。もちろんラフな操作するとスピンはしますけど、ずいぶんと敷居は下がったと思います。


あと感じることは、ボクサー6エンジンなのにエンジン音が静か、ということです。水冷化の影響でしょうか?一聴すると直6エンジンかと思うようなシュコーーという澄んだ音がします。なんでしょう、これTURN10が収録間違えてないよねぇ??ボクサー6といえば、もっとこうボコボコとした無骨な音がすると思っていたのに。
水冷ボクサーエンジンでも、後の997になるとこれまたちょっと荒々しい音に変化しているので(Forza3の収録音が正しいと仮定のもとの話ですが)、この静かで落ち着いたエンジン音が聴けるPorsche911はこの996GT3だけです。
私は好きだな、この996GT3の音。
997の音もいいんですけどね。またそれは997について述べるときに書きましょう。


さきほど足回りがシャッキリという話をしましたが、とはいえRRレイアウトの物理的な特性は変りないので、やはり乗り味・操縦のクセは911独特のものがあります。なんたって前後重量比が38:62ですからね。極端な後よりなのです。
普通のFRなどのつもりで乗ると、おっとと、というシーンはどうしてもあると思います。そこは乗りこなしを変えるしかないでしょう。
じゃあどう乗ればいいの?となると、私などよりもっとうまい人に指南してもらった方がいいんじゃないかと思うところですが。
やはりブレーキ・アクセルによる荷重変化をしっかり丁寧におこなうということでしょうか。車一倍神経使って、前輪にどのぐらい荷重がかかっているかイメージしながら操縦していくといいのではないかなーと思います。
個人的なイメージとしては、後輪真上に車の中心があるように感じています。それで、そこを中心にしてコマのようにボディ全体や前輪がくるくる旋回するという絵ですね。
この996GT3は、フロントバンパーにFORZAエアロを装着できるのみで、リアのウイングは標準の軽いダウンフォースを得られるもののみなので、ダウンフォースによる安定を得ることはできません。フロントバンパーもつけるとつけたなりにダウンフォース効くのかもしれませんが、前だけというのもバランスどうだろう??って疑問なのでつけませんでした。
そのため、路面の凹凸による影響を受けやすい気がします。ニュルやメイプルなどではしばしばぽんぽん跳ねます。
こないだ走ったムジェロでも、普通の車が平気な後半S字の縁石を踏んでぽーんと左側が跳ね上がってしまい

ブレーキかけることもなにすることもできずに呆然と進行してしまい

そのまま壁にドシャーンと

ぶつかってしまったりしました。
まぁこのときは、ブレーキバランス寄せすぎてた影響もあったかもしれませんが。


昨日練習会してた時もボイスチャットで、「Porsche911乗るからには、やっぱ駆動方式変えると負けな気がして変えられないんだよなー」なんていう話題が出てましたけど。
たしかにRRがPorsche911の特徴なので、その駆動方式のままで乗るというのもそれは大事なんですけど。
この996GT3や前型993GT2、それ自体はたしかにオリジナルはRRなのですけど。その世代の911プロダクションカー全体で見るとAWDも結構あるんですよね。NA・AWDのCarrera4グレードだったり、Turbo・AWDのTurboグレードだったり。なので、997Turboの駆動系に換装するメニューでAWD化してしまっても、「996のCarrera4だぜ」とか、「993のTurboだぜ」とか、そういう脳内設定にしてしまえばなんらおかしいことはないのです。
996GT3や993GT2の、RRのままでの乗り味はしっかり味わっておいて、そのうえでバリエーションとしてAWD化して乗り回す、アリだと思います。


長くなりましたが、今のウチのPorsch996GT3のアップグレードとチューニングはこんなのです。
エアフィルター・インテークマニホールド・燃料系・点火系・排気系・ピストン・冷却装置 レース
フライホイール レース(PIあわせ)
ブレーキ レース
サスペンション レース
スタビライザー前後 レース
駆動系 レース(PIあわせ)
デフ レース
タイヤ幅 前最大255/35-18 後最大315/30-18
ホイール HAMMAN PG-III(PI範囲内でおこのみで)


空気圧 1.8(1.8のなかで一番右)
キャンバー -1.0
フロントトーアウト 0.2
リアトーイン -0.2
キャスター 6.0
スタビライザー 前14.50 後12.20
ブレーキ バランス前47%
デフ 加速75%/減速40%


このヴァニラさんPorsch996GT3と、先日紹介した蘭花さんFerrari599GTBの走行動画を用意しました。こちらになります。
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